2006年08月27日

ちび氏との出会いのお話−子猫、我が家の一員になる−

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ちび氏拾われた翌日。全身の毛が逆立ってます。




 近寄っても逃げもせず、かといって鳴いて誰かの助けを呼ぶでもなく、只ひたすらに、途方にくれていた黒い小石の様な小さな子猫。

打ちひしがれたように下を向いたまま、呆然としていた黒い子猫を見つけたその瞬間、私の中では決定事項となっていたのだろう。

タオルに包まれた子猫は、隠すようにこっそりと、部屋に運ばれたのです。

 移動はもちろんエレベーターは使わず、階段を駆け上がり、廊下にいる時は、「どうか、鳴き声を出しませんように」とひたすら願うばかり。
思いが通じたのか、一言も声を漏らさず、暴れたりもせず、されるがままの子猫。

 ほっとしたのも束の間、部屋に入って、しばし躊躇したのは、猫の置き場。
小さな子猫は、隅に隠れたがるので、変なところに入ってしまうといけないと、狭い洗面所にそっと置いて。
怖くなったら隠れらるようにと紙袋を置いて買い物に出かけました。

とりあえず、子猫用ミルクと猫砂を買いに、近いほうのスーパーに。
帰りに、スーパーで小さくて清潔なダンボールも貰ってこよう。


 
それにしても、どうしてあんなところに一人ぼっちでいたのだろう。



私が近寄ったとき出来れば、お母さん猫が近くにいて、飛んで来て「うちの子に何すんの、カーーーッ!」とか言ってくれれば、良かったのに。

お母さん猫の子猫連れ大移動の時に取り残されてしまったのだろうか。

一人で冒険してるうちに、はぐれたんだろうか?

それとも、わざわざゴミ捨て場の前にいるあたり、やっぱり人間に捨てられたのかなぁ?


私の両手にすっぽり収まる小さな体。


あのまま一人きりだったら、多分生きて行くのは難しいと、そう思わせた、頼りない大きさ。




買い物を終えて、家に帰り、すぐに洗面所を覗き込む。子猫の姿が見当たらない。
紙袋に入っているのかと覗いても、いない。

ほんの1畳ほどの狭い洗面所。左に洗面台、右に洗濯機。
洗濯機の中や洗面台や洗濯機と壁それぞれの隙間を覗いても、洗濯機の下の小さな隙間にも何処にもいない。

え?何処言っちゃったの?

その時、カタンッ、と小さな音が洗濯機の下のほうから聞こえたのです。

?と思って再度覗いても、やっぱりいない。

でも確かにここから音が。

洗濯機の前面を持ち上げ気味に見てみると、ちらりと黒いしっぽが見えた。

洗濯機の下の裏側なんて今まで見たことも無かったけど、
洗濯機ドラム(洗濯物を入れてまわす所)の外側に付けられているカバーの下が、内側に折れ込むようになっていて、
そこに足が付けられているという構造になっている。

子猫はその小さなドラムとカバーの折れ込みの隙間に入り込んでいたのです。

洗濯機を片手で持ち上げ、奥に手を入れて、子猫を捕まえる作業があまりに大変で。
どんどん、奥に入っていく子猫。最終的には洗濯機の下に本を挟んで、どうにかこうにか、取り出すのに成功しました。
ふー。この頃から、臆病者だったのですね。


今度は隠れ場所の無いお風呂場に入れて、ミルクと寝床(ダンボール)トイレを用意することに。

寝床は、ダンボールに籠をいれてその中にやわらかいニット(私のお古)を敷いて作りました。
一先ず、ここに子猫を入れて、ミルクを用意。

しかし、子猫はミルクは匂いもかがず、飲みませんでした。
子猫はずっと、全身の毛を逆立てて、小さく固まるばかり。

環境に慣れるまで、暫くそっとしておくしかありません。
こういうときに無理に触ったり、ミルクを強制的に飲ませたりすると恐怖感から、慣れるのに時間が掛かるような気がしたのです。
それでなくても、知らない場所に突然連れてこられて、パニックになっていると思うので。


私は、付かず離れずの距離を保ち、いつも目の端に入るようにしながら。

その時住んでいたところは、借り物のお部屋だったので、ペットを飼うつもりはありませんでした。

だれか、貰い手を探さなくちゃならないかな?

でも、と一応賃貸の決まりごとが書かれている書類を3度くらい読み返してみました。
ペットの事には一切触れられていない。
ものすごーーくグレーゾーン。


夜になるとその日飲み会があった、当時はこれまた只の人である、もう一人のちび氏の飼い主が帰って来ました。
ほろ酔いかげんで、ごきげんな感じです。

「ただいま〜〜るんるん

「おかえりーー。・・・・・・ねこ猫拾っちゃった。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・エ?」

現在のもう一人の飼い主は、目を文字どうりパチクリ、パチクリ目と瞬いて、何を言われたかとっさには理解出来なかったようです。
一瞬で酔いも醒めたみたい。

ハッとして、ダンボールを覗き込む、もう一人の飼い主。
あまりの小ささに、不安を隠せない様子。

「・・・・・・・飼えるの?こんな小さいの。」

「大丈夫。」

そうして、小さな子猫は我が家の一員になったのです。


ニックネーム ちび氏の飼い主 at 12:35| Comment(2) | チビ氏との出会い物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月23日

ちび氏との出会いのお話〜路傍に転がる黒い石ころ〜

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2001年8月27日。

その日は朝からどんよりとした一日で、雨の降り出すのを待つばかりといった天候でした。

当時住んでいたマンションは非常に便利な場所で、
歩いて2分の所にホームセンタ兼用スーパーと、歩いて5分の所に食品と日常衣料を扱うスーパーがあり(因みに、マンションの2Fは大型すし屋、隣はファミレス、その横が牛丼屋!なんと便利。今考えると天国)、
私は歩いて5分の方のスーパーを日常使いしていました。

あまりにスーパーが近いので、食品の買いだめはしてなく、毎日スーパー通いをするのが日課でした。

これだけお店が犇いているのから判るとおり、マンションの前は片側2斜線合計で4斜線の県道で、ひっきりなしにトラックやバス、などが行き来するような場所です。


その日も、いつもの道を通って夕飯の買出しに出かけ、いつもの道を通り帰って来る途中でした。

駅から遠いためか、人通りはそこそこですが、自転車とかは譲り合うことなくすれ違える位には、広めの歩道を通って。

そんな歩道の一部に近隣の戸建住宅の人のためのゴミ捨て場があり、
そこはいつもカラスがたむろして、突っつかれたり糞落とされたりを気をつけて通らないといけない様な場所です。


おりしも、帰り道大粒の雨がポツリ、ポツリと降り出しました。

とうとう降って来たか、そんな空気が道行く人やすれ違う自転車を漕ぐ人から感じられました。

私はというと、もう家は目と鼻の先なので、スーパーの袋を揺らしながら、極めてのんびりペースで歩いていました。

そんな折、ゴミ捨て場の前の倉庫の周りに生えてる雑草の大きめな葉の影に、黒い石っころが目の端に入りました。

何気に目線をやると・・・それは石っ子ろではありませんでした。

大粒の雨を避けるように、葉っぱの大きな雑草の下に、小さな、ほんとうに小さな黒い子猫が、俯いてうずくまっていました。
子猫というより、赤ちゃん猫に近い感じです。

周りにお母さん猫や兄弟猫がいるのかな、と思い周囲を見渡したのですが、それらしき影は見えません。

猫好きの本能が抑えられなかった私は、逃げられちゃうかな?と思いながら、子猫にそっと近づいて行きました。

しかし、子猫はほとんど微動だにせず、じっとしたままです。


しゃがみこんで、手を伸ばすと、やっと私に気づいたのか、ほんの少し(3センチくらい)後ずさったのですが、やっぱりそれ以上は動かなかったのです。声もあげません。


私は意を決してそっと子猫から離れると、急いで家まで帰り、小さなアイスクリームのカップに牛乳を入れて、再び子猫の所に行きました。

そしてそのカップを差し出したのですが、相変わらず子猫は無反応でした。

しばらく、いつ飲むか、いつ飲むかと待っていたのですが、全然子猫は動きません。


ふたたび、私は意を決して、急いで家に舞い戻りました。

そして、再度子猫の元に。今度は、タオルを片手に持って。


路傍の黒い石ころはタオルに包まれ、その場を後にしたのです。

                         NEXT soon


ニックネーム ちび氏の飼い主 at 14:31| Comment(2) | チビ氏との出会い物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

ちび氏との出会いのお話−不思議な白い猫 編−

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今から丁度5年前、2001年8月27日に
当時まだ、ちび氏の飼い主では無かった、只の人の私と、
当時まだ、ちび氏では無かった、小さな黒白の猫は出会いました。

しかし、そのお話をする前に、私の体験した不思議な出来事をお話しする必要があるような(無いような)気がします。
ので、プロローグとしてここに書き留めて置こうと思います。


今現在、ちび氏の飼い主は小さな一戸建てに暮らしているのですが、
5年前の当時は、更に小さなマンションに住んでいました。

狭くてお世辞にも日当たりの良いとは言えない部屋でしたが、
県道沿いに建つマンションの割りに、その部屋は県道とは反対側に位置し割合に静かですし、
目の前は駐車場、その向こうには戸建住宅がちまちまと建ち並び、ずっと向こうのほうに大きくてきれいなビルが見え、割と開放感もあり、夕方にはそのビルが光ってきれいに見える、そんな部屋でした。

お隣とくっついていない独立型の細長いベランダもチマチマガーデニングには丁度良く割合と気に入っていました。


そんな部屋で暮らし始めて1年ちょっとが過ぎたある日。


それは、ちび氏と出会う、1週間〜十日ほど前の平日。
丁度お盆休みも終わり、大人は夏休み気分も抜け、普段通りの生活に戻りつつある、
そう丁度今頃の時期だったと思います。

夕暮れ時、窓の向こうには夕日を反射するビルが煌めき出した様な時刻です。

私はいつもの日課である夕食作りを始めていました。
ダイニングの横に垂直に小さなキッチンが付いていると言う間取りで、
何か作業を始めると割りと一心不乱になってしまう私は、その細長い空間でまず、黙々と下を向いて作業をしている所でした。



その時です。




ダイニングの方をほっそりとした白い猫が、こちらを伺いながら、ゆっくりと歩いているのが目の端に入ったのです。

その白い猫は、飼い猫がするゆったりとした動作で、私を見つめているよう気がしました。

私は、意識の8割はまな板の上に注がれていて、その様子が目の端に入ったのですが、何故か私を見られているというのは感じることが出来ました。

実家で暮らしている頃は、猫のいる生活が普通でしたが、引越しの多目の生活で、もう10年位は猫との生活は出来ずにいたのですが、何故かそのとき、飼い猫ってこんな感じだよね。と何の違和感も感じず、その事を受け入れていました。




が、ハタと我に返ると、「え?」と疑問が頭の中を駆け巡りました。

「え?ここ、マンションの4階。入り口閉まってるし、ベランダは独立型。」

「えぇっ!?」

その途端、私は、バッ!!と振り返りました。振り返りましたとも!

だって、こんな所に猫なんかいるわけ無いじゃん!と

内心、かなり焦ってます。

「何?今の?!」





振り返った先には、コンビニの白いビニール袋がふわふわと漂っていました。

白い猫の正体はビニール袋だったのです。

常識的にはそういうことになってしまいます。

けれどあの、やさしい視線。
白猫の目の色はブルーだったような気さえする、あの臨場感。
その瞳で、私の何を見ていたのでしょう。

不思議な事もあるものだと、そのことはすぐに忘れてしまったのです。

しかし、その出来事はそれから数日後に思い出すことになりました。


                        NEXT soon

ニックネーム ちび氏の飼い主 at 14:52| Comment(4) | チビ氏との出会い物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする